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「日本一のスクラム」を支えた 筋肉のスペシャリストの貢献度

 6月上旬、静岡県浜松市で開かれた「ヤマハ発動機ラグビー部 日本選手権優勝報告・感謝の会」。その冒頭、集まった約500人の関係者の前で清宮克幸監督がまず口にしたのは、ともにチームを率いた堀川隆延ヘッドコーチや長谷川慎FWコーチをはじめとする、指導者や裏方のスタッフに対する深い感謝と労いの言葉でした。
 創部33シーズン目にして到達した日本一。会場の至るところで昨シーズンの快進撃について語り合う姿が見られましたが、計画的な強化とその賜物である「スクラムの強さ」や「故障選手の少なさ」は誰もが認めるところでした。
 写真の井野川基知ストレングスコーチも、その一翼を担った一人。「選手の身体をさらに強く、大きく」を命題に、清宮監督によって招聘された筋肉の専門家です。ヤマハの強みの一つであるスクラムを絶対的な武器とするため、「体格をもう一回り大きくしたい。そしてスクラムを組む選手と選手の間に生まれる空間を筋肉で埋めたい」という明確な要請を受けての就任でした。
 「選手間の隙間が埋まれば、ロスなく力を伝えることができます。スクラムの外形を大きくしたいというのは、クルマの衝突と同じで、サイズが違えば当然大きいほうがダメージは少ない。シーズンを通じて何度もぶつかり合うことで、消耗という点でも大きな差となったはずです」(井野川コーチ)。
 その効果は選手たちも十分に感じていたようです。ノビシロの大きな1年目の選手は平均で約10キロ増、2年目の堀江恭佑選手や日野剛志選手といった中心選手も約5キロの増加に成功。「腕がみるみる太くなる。同じメニューに取り組んでいても、フォームにこだわる井野川コーチの指導で、やればやるだけ力になっていく実感があった」とベテランの山村亮選手も振り返ります。
 それまで大阪を拠点に格闘技選手や高齢者のパーソナルトレーナーを務めながら、自身もボディビルダーとして活躍していた井野川コーチ。「正直なところ、当初は大きな不安がありました。強度の高いトレーニングを求めることで、反発する選手も出てくるだろうと」。ところが、そんな不安は取り越し苦労に終わったようです。細部にこだわる井野川コーチの指導に日々効果を実感した選手たちは、ベテランや外国人選手たちも含め「驚くほど積極的で素直だった。そんな素晴らしいチームを指導させてもらうことに、毎日幸せを感じていました」と語ります。
 そして迎える2年目のシーズン。ライバルチームにマークされ、研究もされる今シーズンはさらなる進化が求められます。「選手たちの自主性、自発的な取り組みが明らかに去年を上回っています。僕の中では3年計画。このチームはまだまだ伸びます」。そう言ってゆっくり組んだ井野川コーチの腕の迫力に、なんとも言えぬ説得力とみなぎる自信を感じたのでした。


<本件に関するお問い合わせ先>
 ヤマハ発動機株式会社 コーポレートコミュニケーション部
 広報グループ  TEL 03-5220-7211

関連URL:http://rugby.yamaha-motor.co.jp/

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