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夏休み一番人気のプログラムは、「本物のエンジン」の分解・組立教室

 7月末から8月末までの小・中学校の夏休み期間、ヤマハ発動機の企業ミュージアム・コミュニケーションプラザ(静岡県磐田市)では、二輪車組立工場の見学会と合わせ、親子で参加できる各種体験教室を実施しています。写真は、2ストロークエンジンを分解し、再び自らの手で組み立てるプログラムが人気の「親子エンジン分解・組立教室」。やさしい眼差しで子どもたちを見守っているのは、この教室で講師を務める畑崎隆行さん(コーポレートコミュニケーション部)です。
 「私たちが用意するのは、レーシングカート用のエンジンと約20種類の工具です。ドライバーやスパナ、メガネレンチなど、本物の工具を使って本物のエンジンに向き合います」。どの工具を使ってどんな順番で分解・組立するのかは、参加する小学生に委ねられています。「初めて見る工具、初めて触る工具ばかりですからまさに試行錯誤といった感じですが、たとえばラチェットレンチが逆の動きもすることを理解し、それならこう使うと便利かもというような発見をした時などは、本当に嬉しそうな表情になるものですよ」と畑崎さん。シンプルな構造のエンジンとは言え、すべてを分解するとその部品点数は約50点にもなります。
 子どもたちの理科離れ、機械離れ、乗りもの離れといったことが指摘される昨今ですが、それはヤマハのような乗りものメーカーにとってあまり嬉しい状況ではありません。しかし、モノ創りの楽しさを体験してもらい、その入口をつくるこの教室は、年間10回程度開催し、毎回10組の小学生のお子さんとその保護者でほぼ満席の盛況が続いています。
 子どもたちに「モノ創りの楽しさを実感してもらう」――。その伝道師の役目を担う畑崎さん自身は、子どもの頃からプラモデルや工作が大好きで、機械を見れば「中がどうなっているのか知りたくて仕方なかった」という少年時代を過ごしてきたそうです。入社後も、お客様や二輪販売店を対象にオートバイの整備や指導を行い、また整備相談センターにも在籍して技術的な問い合わせに対応してきた、いわばその道のプロでもあります。「もちろんこの仕事もその延長線上にあるのですが、お子さんへの指導は初めてなもので」と頭を掻きながら、「どんな言葉を使ってどんなタイミングでアドバイスを送るべきか、私のほうも試行錯誤で取り組んでいます」と話してくれました。
 左右の手をクロスさせながら、やりにくそうにボルトを回す子どもたちに、「ほら、反対側から見てごらん」と、ヒントを投げる畑崎さん。「機械離れと言っても、すべてのお子さんがそうというわけではありません。私の少年時代のようなお子さんにも、全体の5%くらいの確率で出会います」。そんな畑崎さんのモチベーションは、「きっとこの中から乗りものの技術者が育ってくれる」ということなのだそうです。


<本件に関するお問い合わせ先>
 ヤマハ発動機株式会社 コーポレートコミュニケーション部
 広報グループ  TEL 03-5220-7211

関連URL:http://global.yamaha-motor.com/jp/showroom/cp/

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