【ニュースレター】時代とともに成長し続けるロボティクス事業40年の歩み
~飛躍的な進化を遂げたスカラロボット。半導体や化粧品の製造工場にも続々導入~
今秋開催された「2023国際ロボット展」でも各種スカラロボットを出展。幅広い活用方法を紹介した
「40年の時を経て、作業スピードは約3倍、価格は当時の3分の1ほどになりました。あの頃の自分がいまのスカラロボットを見たら、ちょっと驚くでしょうね」(笑)
当社のロボティクス事業は、前身のIM(インテリジェントマシナリー)事業部の発足から数えて2024年で40周年の節目を迎えます。その草創期から産業用ロボットと向き合ってきた村上一郎さん(ロボティクス事業部)は、スカラロボットの進化と普及の歩みを感慨深そうに振り返りました。
スカラロボット(水平多関節ロボット)とは、複数の回転軸とアーム、先端部にZ軸を持つ産業用ロボットです。ネジ締めやハンダ付け、搬送、積載、検査工程等の自動化に貢献し、用途や環境に合わせてさまざまなタイプの製品が展開されています。
たとえば当社の最新機種「YK-XEC」シリーズは、空気清浄度が極めて高いクリーンルームでの活躍が期待されるモデルです。需要が高まる半導体の製造工場や食品・医療機器・化粧品(外部リンク:https://www.youtube.com/watch?v=jlX4O3X2MFg)等の関連工場まで、スカラロボットの活躍の場はますます拡がろうとしています。
発塵を防ぐ特別処理が施されたクリーンルーム仕様のスカラロボット「YK-XEC」シリーズ。
半導体や食品、医療機器の製造現場でも活躍
ものづくりの自動化は「新たな時代」へ半導体や食品、医療機器の製造現場でも活躍
当社のロボティクス事業は、1970年代の急激な増産に対応するため、二輪車工場の生産効率化を目指して開発した自社向けのロボットを起源とします。自社の生産現場で性能や品質を磨きながら、やがて現在のスカラロボットの原点となる「CAME YK7000」シリーズを開発(1983年)し、その外販(BtoB)によって事業の第一歩を踏み出しました。
「最初は小さな所帯でしたが、ユニークな人材が顔を揃えていた印象です。カラクリ好きの先輩技術者たちが、時間を忘れて機械と向き合っていた姿が忘れられません」と村上さん。一方で、新たな事業はすべてが順風満帆だったわけではありません。「毎月、歓迎会が開かれたかと思えば、一転、送別会ばかりでどんどん人がいなくなるという時期もありました」と、その波乱に満ちた船出の時代を振り返ります。
ロボティクス事業が発展したプロセスには、いくつかの転機や節目がありました。1990年頃の磐田第5工場(現・磐田南工場)の完成もその一つ。エンジン組立などを行うこの工場には自社製産業用ロボットがずらりと並び、その先進的な光景は、当時「東洋一の自動化設備」と大きな話題となりました。また、2010年頃から始まった中国のものづくりの台頭もポイントの一つ。村上さんは「中国企業の、導入から稼働までのスピード感に驚かされもし、大きな刺激も受けた」と振り返ります。
国際ロボット展やジャパンモビリティショーのヤマハ発動機ブースでは、AGV(無人搬送車)に搭載した7軸協働ロボットが大きな注目を集めました。産業用ロボットはいま、新たな時代に突入しようとしています。
そこから新しい技術を生み出すという文化は変わらない」と村上さん
■スカラロボット 製品情報
■広報担当者より
村上さんは学生時代からのバイクファンで、当時は初代「SR400」に乗っていたそうです。「オートバイの仕事をしたいと入社したのに、配属は産業用ロボットを扱うIM事業部。"これも勉強のうち"と思っていましたが、結局、産業用ロボット一筋で走り抜くことになりました」と苦笑い。それでも、ヤマハ発動機製品を導入したお客様企業から「ありがとう、と笑顔で感謝いただく瞬間が大きな喜び」と、この仕事のやりがいを話してくれました。
本件に関するお問合わせ先
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
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