【ニュースレター】データサイエンティストならぬ"現場サイエンティスト"
~デジタルとアナログ双方からのアプローチで、ものづくり企業ならではの課題を解決~
"現場サイエンティスト"として活躍する齋藤さん(左)。電着塗装の作業状態をデジタル化することで、遠隔監視を可能にした
豊富な実務経験をもつ"現場サイエンティスト"
電着塗装の状態を遠隔監視している現場リーダーから、「ありがとう。助かってるよ」と感謝の言葉を伝えられているのは、当社DS(データセンシング)技術開発グループの齋藤義彦さんです。
齋藤さんも現在の職場にDX留学※する2年前までは、アルミ加工職場のリーダーでした。「高校を卒業してから16年間、ずっと船外機部品の職場でものづくりをしてきましたので、現場の困りごとの本質が理解できますし、職場を預かるリーダーの苦労もよく分かります」と話します。本人いわく、DX留学以前のデジタル知識は「ほぼゼロだった」そうですが、デジタルの力で改善をもたらす"現場サイエンティスト"として、いまやDXを推進する製造現場に欠かせない存在となっています。
塗装職場のリーダーから感謝を受けた前述の状態監視システムは、齋藤さんが実現した数ある課題解決の一つです。どんなに忙しくても2時間おきに現場に通い、その都度、圧力計の針と向き合っていたリーダーの負担を軽減するとともに、メンテナンスの効率化や最適化など、副次的な価値も生み出しました。この他にも、やはり齋藤さんが手がけたアルミ鋳造部品のトレーサビリティ・システムなどは、品質向上に直結する仕組みとして鋳造・加工の各職場に革新を起こしています。
※ DX留学= DX人財の育成を目的とする社内人事制度。独自の育成プログラムと業務を通じた経験で、製造DXの実現に貢献する"現場サイエンティスト"の育成を目指す
左から出口さん、齋藤さん、藤田さん。それぞれの得意領域でスキルを発揮し、製造現場のDXを推進する
現場とデジタルの双方が、同じ課題に同じ目線で
齋藤さんのこうした活躍を支える頼もしいパートナーが、高いデジタルスキルをもつ同期の若手コンビ、入社3年目の出口淳一さん(生産技術本部)と藤田周平さん(IT本部)です。出口さんは主にデータベースの作成など、藤田さんはデータ分析などを担当し、ともに改善につながる新たなシステムを生み出そうと日々奮闘しています。
「私の本来の職場は工場から5キロほど離れた本社にあるのですが、工場で仕事をしているほうが多いかもしれません。ものづくりの現場には目の前に課題があって、目の前に困っている人がいます。PCに向き合っているだけでは生み出せないものがあると感じています」と藤田さん。一方の出口さんも、「DXを進めるためには、人というアナログとデジタルの関係をデザインしていく必要があると考えます。齋藤さんの経験や感覚なくして、本質的な課題を乗り越えていくことはできません」と、あくまでも現場が主役のDXを強調します。
「私は現場とデジタルの両方の気持ちが分かりますが、じつは互いに多少の苦手意識を持っています」と齋藤さん。「でも出口さんと藤田さんは、現場に足を運んでその懐に飛び込んでいく。その結果、同じ課題に対して同じ目線が生まれ、双方の強みを発揮しながら前進するという相互関係ができています。こうしたアプローチこそ、当社のDX推進の強みであり、原動力だと思います」と話してくれました。
「現場とデジタルの双方が、同じ目線で課題の解決を目指す。このアプローチが私たちの強み」と齋藤さん
■広報担当者より
「現場が主役のDX」は、社内に限定した取り組みではありません。お取引先の製造現場からもDX留学を受け入れ、創意工夫を行いながら、ともに考え、現場最適のシステムやプラットフォームの開発を行っています。人財育成に重きを置いた当社のDXへのアプローチは、その独自性と実効性の高さから、広く製造業各社から注目を集めています。
本件に関するお問合わせ先
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
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